魚住廣信先生から学ぶ勉強会、今年最後でした。
簡単にまとめたいと思います。

〇明確な目的の設定
エクササイズを指導するときに最も大切なことは、「目的の設定」です。
世間で紹介されるエクササイズは、それをすれば○○が良くなる、パフォーマンスがアップするとうものばかりです。
方法」が先にきてしまっています。
目的が明確ではないのに、なぜその方法が当てはまるのか?疑問を持たなくてはなりません。
「この目的にはこの方法が適切」と考えるべきです。
そして刺激が適切であれば、目的は達成されていくはずです。
非常に重要なことであり、改めて意識していきたいと思います。

〇体の使い方の修正
病院では何も問題ないといわれたが、○○が痛い。
これはパーソナルトレーニングでは良くあるケースです。
病院や治療院で良くなっても、繰り返し痛みがでる可能性があります。
なぜかというと「動きに問題があることで起きた痛み」だからです。
不適切な体の使い方によって、部分的に問題が起きてくるケースです。
これは病院に行っても何も問題がないと判断されてしまいます。
そういったときには、動作そのものを改善させる必要があります。

〇道具を使って動作を改善する
何かの動作の癖を直したいときに大切なことは、不適切な動作→適切な動作へと脳に理解させることが大切になります。
道具を使うことが悪いことではないが、すべては、「目的にあっているか」が重要であります。
指導者は何のためにそのツールを使うかを考えないといけません。
そして、体がどう動くか、動作の理解が必要。適切な動作を脳に教育していくことが癖を直すポイントになります。


〇腰のヘルニア、手術後のリハビリについて
下腿の神経症状が残っており、足部の動きに問題があるケースの質問がありました。
部分的に考えるのではなく、腰部の状態はどうか、脊柱起立筋、仙腸関節の状態はどうか、体幹の状態回復を目指すことが必要ではという見解のお話がありました。
ルードの刺激で脊柱起立筋を緩める方法、腰部のバランス調整、股関節、膝裏刺激、股関節の動き、立ち上がり動作、テーピングなどを学びました。
問題がある部分だけ着目せず、根本的な原因、そして全体を見る必要があるということです。

〇リフティングテクニック
クリーン&ジャーク、スナッチ、オリンピックリフティングの解説。
デッドリフト、スクワット、クリーンの動作解説、実践を行いました。
デッドリフト、スクワットでは、無理なフォームで腰にストレスを受けるケースが多いですが、体幹の状態がポイントです。
体幹を筒状に誘導することで部分的なストレスはなくなり、スムーズな動き、楽な動きに導くことができます
クリーンでは、反力のもらい方、出力方向、バーの動きなどポイントがありますが、重い物でも外からは軽く扱っているように見えます。重いものを軽く扱うテクニックは必須です。

〇三段跳びの専門的トレーニングの考え
そもそもスポーツパフォーマンスアップにはその競技の特性を理解しておく必要があり、そこから目的の設定(何を良くしたいか)、目標に対してのコントロールテストの設定をしていきます。
筋力、スピード、スピード筋力、持久力、柔軟性など各項目の課題、レベルアップに対してどういうトレーニングが必要かを考える。
ジャンプ、ステッピング、ホッピング、ボックスジャンプのバリエーション、スキルと組み合わせたドリルの考察が重要。
様々なことを考えトレーニングを考える必要があります。

すべてのトレーニングは「目的」に対して適切な「方法」を見つけることです。
そして、きつい、つらい、苦しいというような体を痛めつける指導ではなく、スムーズな、楽な「快」の動きで重いものを軽く扱っていくようなテクニックを指導することが必要です。
今回も改めて再確認できました。

今年の勉強会も全日程終了しました。
来年もさらなるレベルアップを目指したいと思います。

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